ラサール石井
著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

河村たかし名古屋市長のトンデモ発言は浅薄な頭にネトウヨ思想を流し込んだだけ

公開日: 更新日:

あの戦争は何だったのか」「東京裁判は何だったのか」「天皇の戦争責任は」、それらを問う芝居「夢の泪」(井上ひさし作)を上演中であるが、トンデモ発言が飛び出した。

 またまた河村名古屋市長である。

 5月14日、名古屋城が戦火で燃えた日であることから、この日を「なごや平和の日」と決めたという会見で、普通なら戦争を否定し平和を祈念するメッセージを発するところを、「(戦争で)死んでいった人たちに思いを寄せないといけない」と述べ(ここまではいい)、「祖国のために命を捨てるのは高度な道徳的行為だ」と発言したのだ。

 その後の記者の質問に答えて「国に命を捧げるのは大変勇気のあること。『サンキューベリーマッチ』と言わなきゃ、みんなの福祉も平和も保てないんじゃないんですか」とも言っている。

 あの戦争で死んだ日本人は兵士230万人、外地の一般邦人死者数約30万人、内地での戦災死亡者約50万人、合わせて約310万人となっている。

 兵士の多くは補給路を断たれた末の餓死。民間人はずるずると降伏を遅らせ、空襲や原爆で死んだ。これがお国のために戦ったと言えるのか。これは「見殺し」である。殺したのは敵ではなく、味方の日本ではないか。こんな死を憂えることはあっても賛美してはならない。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  3. 3
    木村拓哉「Believe」は視聴率もレビューも天海祐希ファン次第? 夫婦役に《違和感》批判の壁

    木村拓哉「Believe」は視聴率もレビューも天海祐希ファン次第? 夫婦役に《違和感》批判の壁

  4. 4
    「嵐」新会社設立で企業はCM契約に虎視眈々も…故ジャニー喜多川氏との“広告料の約束事”はどうなる?

    「嵐」新会社設立で企業はCM契約に虎視眈々も…故ジャニー喜多川氏との“広告料の約束事”はどうなる?

  5. 5
    眞子さんが小室圭さんと手にした“40平米の自由”…ジーンズにTシャツの質素な装いがメインに

    眞子さんが小室圭さんと手にした“40平米の自由”…ジーンズにTシャツの質素な装いがメインに

  1. 6
    何でもかんでも旧ジャニーズを叩けばいいってもんではない…FCで数百億円の儲けは出ない

    何でもかんでも旧ジャニーズを叩けばいいってもんではない…FCで数百億円の儲けは出ない

  2. 7
    自民「補選全敗」効果で政倫審が再始動 二階・萩生田・杉田ら“ケタ違い”裏金議員への追及が始まる

    自民「補選全敗」効果で政倫審が再始動 二階・萩生田・杉田ら“ケタ違い”裏金議員への追及が始まる

  3. 8
    小室圭さん“年収倍増”報道で《お前らが努力しなかった10年で年収3800万円になった》投稿が話題

    小室圭さん“年収倍増”報道で《お前らが努力しなかった10年で年収3800万円になった》投稿が話題

  4. 9
    元Kis-My-Ft2“辞めジャニ”北山宏光の大誤算…ソロコンサートのチケットが売れない!

    元Kis-My-Ft2“辞めジャニ”北山宏光の大誤算…ソロコンサートのチケットが売れない!

  5. 10
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽