保阪正康
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保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

戦争と平和、昭和史に存在する極端な「2つの顔」の学び方

公開日: 更新日:
1938年11月に東京の後楽園球場で行われた防共協定2周年記念集会で、ドイツ、イタリア、日本の国旗を持った日本の子供たち(C)DPA/共同通信イメージズ

 昭和史の「2つの顔」を描き出すにあたり、もう少しその違いを鮮明にしておく必要がある。この2つの顔は無論どの国も抱え込んでいるわけだが、日本の特異性は「極端にすぎる」という点にあるだろう。

 戦争という時代になれば、戦争の論理一色になり、それが破綻しているにもかかわらず、滅…

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