ロシア在日大使館は超厳戒! 映画「スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ」特別上映会

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 ウクライナ侵攻を続けるロシアの在日大使館でこのほど、特別上映会があった。

 夜空にライトアップした東京タワーを望む麻布台の大使館前には警察車両が止まり、警官たちが目を光らせていた。門前には、映画会社のスタッフが名簿を手にマスコミ関係者らを出迎え、名前を確認している。鉄のドアをくぐると、屈強なロシア人警備員が待ちかまえていて、ハンディー型金属探知機で入場者が危険物を隠していないかチェック。

「大丈夫?」

 うなずくと、ようやく作品の上映される講堂へと案内された。ゴゴゴゴゴと、重たい音を響かせ、正門の分厚い門が開閉している。

 映画は1930年代を中心に東京で暗躍した旧ソ連のスパイを主人公にした全12話の「スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ」。2019年製作でウクライナとロシア、中国の合作。プーチン大統領がKGB出身とあって、ロシアではゾルゲのブームも起きているのだそうだ。

 この日(11月7日)は巣鴨拘置所でゾルゲが処刑されてから78年目の命日。近く退任するガルージン駐日大使が登壇、流暢な日本語でこうスピーチした。

「この作品の意義はゾルゲさんの優れた諜報員としてのご活動、ナチスに対する献身的な戦い、そして、おなじ軍国主義と戦われた日本の友人との、強い絆を見せてくれることです。ナチスへの勝利の、卓越した貢献を正確に物語っている。今現在に製作されたのは決して偶然ではない。今の時代においてこそ、あの戦争の真実を語ることが必要なんです」

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